― 猪風来(いふうらい)プロフィール ―

猪風来

【「縄文の太陽」の前で】


猪風来 -縄文造形家-


 猪風来は“縄文の美”を復活した縄文造形家であり、独自の「多視点・多時間・多次元」造形法による猪風来縄文様式を創始した現代縄文アーティストです。21世紀の現代芸術シーンにスパークする猪風来の新縄文スタイルデザインによる作品は、今日の新たな表現の流れとなっている新縄文アート運動のレジェンドとして、あらゆる文化芸術の分野に影響を与えている。


広島県福山市出身(1947年生)。芸術一筋の道を歩んで45年。古来の縄文技法による現代縄文芸術の創始者であり、縄文野焼き技法の第一人者である。


 日本の縄文考古学研究の進展と芸術的評価の高まりの中で、“縄文の美”が世界的に注目を集めている。縄文造形は日本の伝統美であり、日本列島の各地で1万3千年間にわたって花開いた美しい文様の芸術です。長く歴史から途絶えていたこの“縄文の美”は、猪風来の手によって2800年ぶりの復活が成し遂げられました。


 猪風来は1976年頃から縄文土器復元を志し、1978年頃には千葉県加曾利貝塚博物館土器づくり同好会で活動、縄文野焼き技法を復活。1986年からは北海道に移住し、「縄文の心」を求めて原野に竪穴式住居を建てアトリエとした。以後二〇年間自給自足の縄文暮らしを続け、大自然の息吹から縄文の造形精神を体得する。その中で縄文野焼きの作品群である「生命のシリーズ」「情念のシリーズ」「森羅万象シリーズ」「土夢華シリーズ」を制作し発表。縄文野焼き技法の第一人者と呼ばれる。


 以降、2001年南米エクアドル・ハトゥンパンバ村へ野焼き探訪の旅、2002年スペインでの作陶、2007年フランスで縄文野焼き実演、2010年イギリス Unearthed 展ワークショップでの講演、2015年ホピ族の野焼きや祭りを体験、2019年米国コロラド州ボルダー市にて“縄文の祭典”を開催し史上初の北米大陸での縄文野焼きを実施するなど海外でも精力的に活動。


 また2005年岡山県新見市法曽に猪風来美術館を開館。地元に伝わる1200年の伝統ある古陶法曽焼を150年振りに復興。穴窯焼成による陶磁土の創作にも取り組む。縄文野焼き技法と猪風来独自の文様造形を基盤として、陶磁土と施釉を用いた現代縄文芸術を確立する。2020年には、猪風来美術館に全国から集まる縄文芸術を学ぶ人々に古来の縄文土器作りの心と技を伝授し、縄文野焼きを共にする中から生まれた縄文アーティストたちと共に「縄文スパイラルアーツ展」を岡山で開催。女性原理思考・生命原理思考から生みだされた古来の縄文に根ざしつつ、現代の新縄文スタイルの表現者たちが育ってきています。この新しい“縄文の美”は、大地・大自然・母なる地球に育まれた生きとし生けるすべてのものの豊饒を祈り、霊力ある生命と魂を意匠した一輪の縄文の華をこの世に差し出すことで、縄文回帰一万年の未来を照らそうとする芸術活動です。この新縄文スタイルの表現は、立体と平面、テキスタイル、音楽や映像など総合芸術として発展しつつ独自の幅広いジャンルを拓こうとしている。



略歴


 1968年 武蔵野美術大学短期大学部油絵科を卒業。

 1978年~千葉県加曾利貝塚博物館土器作り同好会にて活動し、加曾利式土器や製塩土器などを研究し、

                  縄文土器作りの技法を体得。

 1984年 縄文野焼き技法による芸術作品を発表し、日本初の「現代縄文創作土偶展」を原爆の図丸木美術館

                  にて開催。

      芸術分野における現代縄文アートの始まりの一歩を印す。

 1986年 北海道浜益郡浜益村の大自然の中に移住し、竪穴住居をアトリエとし自給自足の縄文暮らし。

       “縄文の心と技”の真髄を体得すべく約20年間修業を積み縄文造形作品を多数制作。

 2000年 新潟県県立歴史博物館開館記念特別展〈ジョウモネスクジャパン〉出展。

 2001年 南米エクアドルの野焼き土器作りの村ハトウンパンパ村へ。

       鳥取県妻木晩田遺跡にて縄文式と弥生式の野焼きを指導・伝授。

 2002年 新潟「縄文学校」にて縄文野焼き技法を指導。

       スペイン・ベイタイ村にて作陶し、「熱烈にBeltall美術展」を開催し名誉ベイタイ賞を受賞。

 2005年 新潟県立歴史博物館正面入り口に、中越地震復興モニュメント「大地の女神」を建立。

       岡山県新見市法曽に移住し、猪風来美術館を開館。日本で唯一の現代縄文美術館として国内外から

                  注目を集める。

      また地元法曽に伝わる古陶・法曽焼を150年ぶりに復興。

 2006年 新潟県津南町農と縄文の体験実習館なじょもんにて「猪風来の世界展」(大地から湧き立つ

                  縄文スパイラル)開催

 2007年 フランスのロワール市で縄文ワークショップを開催し、ヨーロッパ大陸では史上初の縄文

                  野焼きを実施。

 2010年 英国のセインズベリー日本芸術研究所に招かれ、ノリッジ市にて「Unearthed(作られしもの)展」

      特別ワークショップで縄文芸術に関する講演を行う。

       NHK教育テレビ「ヒミツのちからんど」(生命のデザイン縄文土器)に出演。

 2011年 NHKのBSプレミアム「日本美術の一万年~魂の縄文アート土偶」に出演し、遮光器土偶を再現制作。

 2012年 NHK日曜美術館「土偶」に出演し、国宝「中空土偶(函館市著保内野遺跡出土)の再現制作。

 2014年 ARTs of JOMON in AOMORI(青森県立美術館)出展。

 2015年 ARTs of JOMON inTOKYO(東京南青山SpiralGarden)出展。

       ARTs of JOMON inNIIMI(岡山県新見市)出展。

       アメリカのコロラド州デンバー国際空港にて「ARTS of JOMON in DENVER」展を日本の

                  縄文アーティストたちと実現。

       アメリカ・ホピ族の土器野焼き探訪の旅

 2018年 NHK歴史秘話ヒストリア「縄文一万年の美と祈り」に出演し、“縄文の心と技”を解説。

 2019年 米国コロラド州ボルダー市の“縄文の祭典”で史上初の北米大陸での縄文野焼きを実施した。

 2020年 縄文スパイラルアーツ展(岡山県天神山文化プラザ)開催

 2021年 『焼物に映し出された美意識の時代的変遷』(備前市立備前焼ミューゼアム)出展。

 2021年 縄文野外美術館「未来縄文の杜」(仮称)構想(新潟県長岡市・日本博事業)で、

      猪風来作品「土夢華・宇宙創生」が選定され拡大モルタル造形作品として制作・完成。



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